サイイダ・ザイナブのマウリド

現在カイロに来ている先生に、「今日はサイイダ・ザイナブのマウリド(聖誕日)で、ジャーミゥ・サイイダ・ザイナブでお祭りがある」との話を聞き、一緒に行くことに。
地下鉄から既に凄い人手で、人と露店の間をすり抜けるようにして移動。おかしやポップコーンを売っている出店や、見せ物小屋まで出ていました。モスクに近づくと徐々にスーフィーのタリーカの小屋、というか特設会場のようなものが見られるようになり、サイイダ・ザイナブのモスクの側にあったところをのぞいてみると、なぜか中に招かれて椅子をすすめられてしまいました(偉い先生と一緒だったからかもしれませんが、多分単純に珍しい客をもてなしただけの気がします)。
で、座っていると音楽が始まり、男連中はこぞって忘我的な踊りを踊り始めました。音楽はキーボードとタブラ、タンバリン二人、という編成でした。踊り狂っている男達を中心に、その周りには踊らず見ている男達、そして少し離れた場所に椅子に座っている女の人たち(幾人か席を立って踊り始める人もいましたが)。また途中で偉く恰幅の良い(相撲取りのような)男性が入ってきましたが、彼はどうやらサイイド(ムハンマドの子孫)らしく、踊りながらも途中で何人かにバラカ(祝福)を授ける仕草をしていました。
僕たちは結局二時間くらいで出てきましたが、おそらく踊りは深夜まで続いているのでしょう。途中、踊りながらいきなり倒れる人がいたり、仕切人にマジギレするおじいさんがいたり、欧米人(人類学者?記者?)が入ってきたり、いろいろあって面白かったです。
残念ながら急に行くことになったのでカメラを用意しておらず、写真は撮れませんでしたので、また来年、憶えていたら再訪して写真を撮りたいと思っています。多分忘れるけれど。

付記:カイロ大日本語学科のエジプト人は、「普通のカイロ市民はあまりそういうお祭りにはいかない」と言っていました。まあいろいろあるみたいです。