2008-04-01から1ヶ月間の記事一覧

どうでもいいことなのですが

大学の事務に事務的な用件でメールを送ったら、波線やエクスクラメーションマーク、果ては「(^_^;)」とか「」とかの顔文字が使われた物凄くフレンドリーな返信が返ってきました。いや、別に、いいんですけど、いいんですけど、知り合いだというわけでもない…

中村修也『偽りの大化改新』(講談社現代新書1843、2006年)

日本書紀を批判的に読み直すことによって、「大化の改新」前後の大和朝廷の状況を再構築しようという試み。基本的には大化の改新は中大兄王子ではなく軽王子(「改新」後に即位した孝徳天皇)の主導によるものであったという話。 大枠は比較的納得できる内容…

武光誠『邪馬台国と大和朝廷』(平凡社新書224、2004)

前半は文献史料による邪馬台国研究史の流れを解説し、後半で考古学的な発見を紹介、その上で著者の邪馬台国像を描くという構成。 正直なところ『鹿男あをによし』を見て今の研究はどんなもんだろうという興味で手に取ったのだが、著者は邪馬台国九州説だった…

青木健『ゾロアスター教』(講談社選書メチエ、2008年)

ゾロアスター教を中心にイラン系の宗教を紹介した本。ゾロアスター教については知らなければいけないと思いつつ、あまりしっかりした本は読んでいなかったので、勉強になる部分が多かった。 ただ、僕の知識不足が理由かもしれないが、事実関係がいまいちわか…

ゲルト・アルホルフ著、柳井尚子訳『中世人と権力--「国家なき時代」のルールと駆け引き』(八坂書房、2004年)

中世ヨーロッパの支配層の中でどのような形で問題解決が行われていたかを実例をふんだんに見ながら紹介/分析した本。原著は1998年。 プロローグより。 中世における支配権の特徴を理解することは、近・現代の支配形態との違いを意識することでもある。この…

まいった・・・

今日発見して驚愕、そして困惑したのですが、僕が昨年末に投稿した論文と似たような方法論・テーマで「トンデモ」的な結論を導こうとしている方がドイツにいらっしゃるようで。2006年刊の論文集ですが、これまで本の名前も筆者の名前も見たことがなかったの…

町田健『ソシュールと言語学――コトバはなぜ通じるのか』(講談社現代新書1763、2004)

一応抑えておきたかったソシュール。普通は解説本よりもその人自身が書いたものを読みたいと思う方なのだが、ソシュールには言語学一般に関するまとまった主著がなく、講義録という形でしか残っていないため、とりあえず目についた新書を読んでみた。 作者の…

井上浩一『生き残った帝国ビザンティン』(講談社学術文庫1866、2008)

原本の出版は1990年。ビザンツ帝国の全体を見通すような本をこれまで読んでいなかったが、手頃な本が出たのでこれを機に(僕の知っているビザンツ通史はどれもこれも辞典並みの大きさのものしかなかったので)。 基本的には各時代を代表する皇帝の伝記的記述…