2009-05-01から1ヶ月間の記事一覧

倉西裕子『「記紀」はいかにして成立したか』(講談社選書メチエ301、2004)

読了。日本書紀と古事記の成立/編纂過程を、紀伝体/天と地という観点から考察したもの。ある時期において天皇は祭祀を司るもので、皇太子は単純な世継ぎではなく「治天下の権」を持つ、すなわち実際的な政務を取り仕切るものであったという仮説はなかなか…

浜田寿美男『取調室の心理学』(平凡社新書226、2004)

読了。上の本と同じ著者。自白だけでなく、証言の記憶の変容や、知的障害を持つ人に対する取調官の誘導などの事例を挙げている。実は読み始めたのはこちらが先で、もともと研究に関わる関心から記憶関係の本を見ていたところで見つけた一冊。 これを読んで最…

浜田寿美男『自白の心理学』(岩波新書新赤721、2001)

読了。無実の罪でとらわれた人たちが、いかにして虚偽の自白を行うに至るかを描いた一冊。自白調書を心理学的な観点から読み込むことによって、「自白の変遷」や「無知の暴露」を手がかりに冤罪を晴らそうという試みが記されている。 こいつが犯人にちがいな…

羽田正『東インド会社とアジアの海』(興亡の世界史15、講談社、2007年)

ポルトガル人のインド洋への進出の理由として真っ先にあげられるのが、胡椒や香辛料の獲得である。ヨーロッパの人々は、食肉の保存と保存の悪い食肉の味付けのために胡椒や香辛料を必要としていたというのである。しかし、最近翻訳の出た『食の歴史』の編者…

イランで石打ち刑執行 姦通罪の男性に(MSN産経ニュース)

イラン司法府のジャムシディ報道官は5日、北部ラシュトで姦通(かんつう)罪に問われた男性1人に対し、石打ちによる死刑が3月中旬までに執行されたことを確認した。ロイター通信などが伝えた。一部のイランメディアは男性が30歳の公務員で、刑務所内で…