片倉もとこ『アラビア・ノート』(NHKブックス356、1979)

1968-1970年の間に行われたサウジアラビア西部におけるフィールドワークをもとにした本。研究者が書いたものなので細かい点についての考える方向性がより自分の思考に合致していて、より参考になった。
最後の方に補論的に付されているアラブの世界観についての文章は経験的にうなずけるところも多かったし、なるほどと思う視点が提示されていたりもして面白かった。
しかし本の中にも書かれているが、やはりイスラーム地域でのフィールドワークにおいては女性は圧倒的に有利だと思った。