論文の書き方にかかる悩ましさ

博士課程に何年もいてこういうことをいうのは恥ずかしいが、どうも僕が論文と思って「自然に」書いたものは、歴史学世間一般においては論文とは見なされないようだ。内容というよりも構成の問題ということなのだが。指摘されていることはよくわかるのだが、どうも美学的なものがそれを受け入れることを拒んでいるので大変だ。
昔「小説家は自分が一番こだわって書いたと思っているところを削ることで作品が良くなる」というような話を聞いたことがあるが、そういうことなのかもしれない。
なお2006年と2008年に活字になった二つの主要論文はそれなりに論文の体裁にはなっていると思います。念のため。